さぁ次のデートはどこに誘おう? と考えたとき、中野を挙げる人は多くないでしょう。
中野サンプラザでライブを見たことがあったり、中野ブロードウェイに「まんだらけ」があることは知っていても、多くの人はその真の姿を知りません。
しかし、実は2回目以降のデートで「そろそろ2人の距離を縮めたい」というときにはぴったりの街なんです。
そこで、今回は中野在住12年になる私が、中野で1日楽しめる「飲み歩き」デートをご提案します。
あ、そうそう。ぜひ2人ともラフな格好で来てくださいね。
MEGULIST
雰囲気最高なのに混まない喫茶店
デートに欠かせないのが、喫茶店ですね。歩き疲れて少し座りたいとき、ゆっくりと2人で会話を楽しみたいとき、人は喫茶店に行くものです。しかし、街の喫茶店はどこも混雑してしょうがない。コーヒーを持って店内で立ち尽くすようなヘマだけは冒したくないところです。
そこでおすすめしたいのが「ノーベル」。
駅前なのにいつ行っても空いています。なぜって? 場所がわかりにくいんです。駅前の「サンモール商店街」に面した建物のなかですが、表から見えるのはパチンコ屋、そしてサウナとカプセルホテルの看板だけ。
でもたしかにあります。本当の意味で「隠れ家」なのです。
そして、昭和レトロな雰囲気ですが「フリ」ではありません。本物の「昭和の純喫茶」です。店内にゆっくりと流れる時間は、たとえ2人の会話がはずまなくても、それを「静かで豊かな時間」と表現したくなること間違いなしです。
まんだらけだけじゃない 中野ブロードウェイの魅力
お昼ごはんを食べたら、中野ブロードウェイへ向かいましょう。
「中野ブロードウェイってオタクの聖地なんでしょ」という方。その認識は半分正しく、半分間違えています。
たしかに、まんだらけの総本山といえる場所なので「オタクの聖地」でもあるでしょう。しかし、ここ数年でちょっと洒落た店が増えてきてるんです。そのうちのひとつがこちら「バー・ジンガロ」。
実は中野ブロードウェイには芸術家・村上隆さんの事務所「カイカイキキ」があります。そのカイカイキキがプロデュースするお店が4店、中野ブロードウェイに出店しているのです。「バー・ジンガロ」もそのうちの一つ。
迷路のような中野ブロードウェイ探索に疲れたら、ここでかわいいカフェラテを飲むのもいいでしょう。
カジュアル漢方で2人揃って健康に
中野ブロードウェイを出るとすぐに早稲田通りにぶつかります。それも越え、中野通り沿いに5分ほど歩いたところにあるのが「馬場香嶺堂」。
クセの強い張り紙が所狭しと貼られた様子にたじろぐかもしれませんが、それさえ乗り越えてしまえばこのお店の素晴らしさに気が付くことでしょう。
中野に開業して3代目となる歴史ある漢方薬局でありながら、当代店主になってからは「ワンコイン漢方」と銘打って500円以下で無数の漢方を買うことができます。
何を買えばいいかわからない? そんな時は店主に話を聞いてみましょう。眼力が強くて怖いかもしれませんが、とっても優しくあなたの症状、悩みにあった漢方を教えてくれますよ。
ゲキ渋な蕎麦屋で明るいうちに1杯
お酒が好きな2人が休日デートをする楽しみといえば、明るいうちから1杯やるのも楽しみのひとつですね。
中野駅周辺には昼から飲めるお店が何軒もありますが、飲み歩きデートの1軒目におすすめしたいのが、こちら「さらしな総本店 北口店」です。
飲み屋街の中にありながらもその喧騒からは一歩距離をとったような店内。
まずは、天ぷらや卵焼きで一杯。板わさでまた一杯。そして鴨焼きで一杯…。杯を重ねながら語らうのは楽しいものです。
そして最後はもちろん、まっしろな更科そばで締めましょう。
そうそう、禁煙席があるのも嬉しい心遣いです。
カジュアルな立ち飲みで距離を詰めて
さて、夜になったら中野が誇る「飲み屋街」へと繰り出しましょう。
南北に500メートル、東西に50メートルほどの細長いエリアに少なくとも100店以上の飲み屋がひしめきあっています。
そんな中、デートで使うなら二択です。おもいっきり気合を入れるか。またはおもいっきりカジュアルにいくか。
で、カジュアルに振り切るならまずはこちら。
酒屋さんが直営する立ち飲み屋で、魅力は水で割ってから瓶(かめ)に詰めて売られる「前割り焼酎」。先に割るかあとに割るかだけの違いでここまで味が変わるのか!と驚くこと間違いなしです。
また、このカジュアルな雰囲気にも関わらず店内禁煙なのもデートにはありがたいところ。
名物の肉豆腐や焼き鳥もぜひ。ここで話が弾んだら、二軒目、三軒目へと繰り出しましょう。
きちんと向き合って食事を楽しみたいなら
先ほどの「鎌倉酒店 中野北店」がカジュアルに振り切ったお店なら、こちらは「気合い」の入ったお店です。
中野の街で70年以上愛されている寿司割烹の三河屋は、中野駅南口から歩いて5分ほど。
どこに「気合い」が必要かって、それは値段です。ちょっとばかりお高めなんですね。
お刺身は1人前1500円前後から、お寿司は1カン200円前後からといった感じです。お酒も含めて2人だとだいたい10000円くらいの予算と思っておくといいでしょう。
しかし、歴史があるのに新しさを忘れない姿勢はさすがの一言。接客も最上級で、歴史ある高級旅館に来たような気分になれます。また、こちらも店内禁煙(喫煙ルームが用意されています)なのもポイントです。
中野でも随一の美味しいお魚を2人で楽しみましょう。
予算と雰囲気を両立できるオーセンティックバー
最後にご紹介するのはこちら、中野駅北口から徒歩2分ほどの場所にある「BRICK 中野店」です。
こちらも三河屋と同じく歴史のあるお店で、開店はなんと東京オリンピックのあった1964年。店名のとおりレンガ造りの建物は重厚感があり、下げられたランプにも歴史を感じます。
そんな雰囲気最高のお店ですが、実はなんと… めちゃくちゃ安いんです。
たとえばトリスハイボールなら1杯200円、ボトルキープがあればソーダ割りは1杯30円(もちろんボトル代は別ですけどね)となります。
僕はここにもう10年以上ボトルキープし続けています。
カウンターに腰掛けて、思い思いのお酒を楽しみましょう。ここなら、どれほど贅沢しても一人2000円はかからないでしょう。
お腹も空いていたら「スペイン風オムレツ」がおすすめです。