渋谷
ShopStory
店舗情報 EDITOR'S NOTE

本当は、いまでも「お姫さま」になりたい私の部屋

18時半。青山の営業先から直帰を決めた彼女は、ふんわりと光が漏れる大きなウィンドウの前に立ち尽くしていた。

曲線がたっぷりあしらわれた家具。

フリルにリボンにレース。白やピンクの小物たち。

ドレスのような傘をかぶった照明がいくつも揺れる。

「お姫さまみたい」。年甲斐もなく、そう思った。

01

体温があがるような一目惚れ

吸い寄せられるように踏み入れた店内は、やっぱり、「お姫さま」みたいだった。

ガラスでできたスワン、チュチュとシニョンの小さなバレリーナ、ペールブルーの羽根ペン、ラメが瞬くからっぽの丸い缶カン。次々と目で追うのに忙しい。

ふ、と顔を上げると、大きなミラーがあった。

縁にリボンがかかったような、白い壁掛けミラーに映るのは、申し訳程度に口紅を塗った仕事に疲れた女だ。

いつか、自分のドレッサーが欲しかった。

一人暮らし歴はゆうに十年を超えたのに、そんなささやかな夢を忘れていたことに気づく。がらんとした部屋。鏡くらい置いたっていいはずだ。その鏡が、うんと可愛くたっていいじゃないか。

サイズ、型、さまざまな鏡が
サイズ、型、さまざまな鏡が
雑貨の品揃えも豊富
雑貨の品揃えも豊富
オリジナルのアイデア商品、照明用「傘」。簡単に着脱可能
オリジナルのアイデア商品、照明用「傘」。簡単に着脱可能
大きなウィンドウで、店内は明るい
大きなウィンドウで、店内は明るい
02

好きなものを、肯定できる空間

「あのオーバル型の鏡、ください」

「ありがとうございます。ご自宅用ですか?」

はい、と答えるのが照れ臭くて、つい、「わたしには可愛すぎるんですけどね」なんて言ってしまう。自分を必要以上に卑下してしまう癖は、年々悪化するようだ。

自分の言葉に居心地をわるくする彼女に、ゆったりとしたワンピースが似合う店員さんが、「そんなことはありませんよ」と微笑みかける。

「うちはお客様の年齢層が幅広いので、そう謙遜される方も多いですけど、女性はいくつになっても可愛いものが好きなものです」

そうですね、と頷くと、胸につかえていたものがほぐれていく気がした。

「特に家具は買いそろえていく楽しみがあるじゃないですか。質の良さがわかるようになったり、自分に使えるお金が増えたり……歳を重ねるっていいことかもって思ったりします」

ヴィンテージもオリジナルも質の高さはお墨付き
ヴィンテージもオリジナルも質の高さはお墨付き
オープン当初からロングセラーの照明は、デザインからファブリックまで全てオリジナル
オープン当初からロングセラーの照明は、デザインからファブリックまで全てオリジナル
照明の明るさ調整のヒモ部分。細部までこだわりがたっぷり
照明の明るさ調整のヒモ部分。細部までこだわりがたっぷり
照明のファブリックと同じデザイナーが手がけたアニマルシリーズは、ポーチなど小物も展開
照明のファブリックと同じデザイナーが手がけたアニマルシリーズは、ポーチなど小物も展開
03

心の声が聞こえたかもしれない

配送の手配をしてもらう間に、店内をぐるりとする。

次はあのドレッサーを、この鏡の下に置きたいし、刺繍の入ったクッションも素敵だ。

山梨の老舗家具屋が母体で、kino用につくられたオリジナル家具も多いときいて驚いた。イタリア、フランス、アメリカから来たロマンティックなムードの輸入家具たちは、ヴィンテージ物も国内で整備し、丁寧にリメイクされて並んでいる。

眺めるだけでは、どちらがどちらかわからない。

「本当にいろんなものがありますね」

「一冊の雑誌をつくるみたいに、kinoの世界観に合うものを集めているんです。うちのオーナーは、それを編集するって言ってるんですけどね」

断捨離ブームに乗り、管理できないものは手放した。

物欲から解放されて清々しくはあったけれど、無駄を削るばかりの毎日は味気ない。やっぱり、久しぶりの「欲しい!」は生きている感じがする、とはちょっと大げさかもしれないけど。

わたし、こっちの方がいいな。彼女は思う。

毎日、「可愛い」に囲まれて過ごしたい。わたしの部屋だって、好きに“編集”できるはずだ。

食器から家具まで、生活にまつわるものがなんでも
食器から家具まで、生活にまつわるものがなんでも
刺繍やベロア、フリルなど様々な素材・型のクッションも
刺繍やベロア、フリルなど様々な素材・型のクッションも
遊び心のあるセレクト
遊び心のあるセレクト
カード類もたくさん。誕生日プレゼントを選ぶのもいい
カード類もたくさん。誕生日プレゼントを選ぶのもいい

EDITOR’S
NOTE

編集後記

渋谷と表参道のちょうど中間あたり、六本木通りを少し入った閑静な場所にあるKINO。

ベッドやテーブル、ソファといったアンティーク家具はもちろん、食器やポーチなどのファッション雑貨にまで世界観がしっかりと行き渡っています。

あちこちに可愛いものが配置された店内はを歩き回るのは、まさに宝探し。プレゼントを探すのにもおすすめのお店です。

編集部:Joe
Editor Joe
Editor | 小西麗
Photographer | 橋本越百

SHOP INFO

kinoのマップ
店舗名
kino
住所
東京都渋谷区渋谷2-3-11 ラ・ネージュ青山 1F
アクセス
渋谷駅 徒歩約8分/表参道駅 徒歩約8分
営業時間
11:00~19:00
定休日:水
電話番号
03-5485-8670

※ 新型コロナウイルスの影響により、一部のお店が通常と異なる時間で営業を行なっております。ご来店の際には直接お店にご確認をお願いいたします。

※ 取材時期や店舗の在庫状況により、掲載している情報が実際と異なる場合があります。 商品情報や店舗の詳細については直接店舗にお問い合わせ下さい。

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