荻窪
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店舗情報 EDITOR'S NOTE

毎日をしなやかに形作る、伝統を受け継ぐ和の香り

彼女が起きて最初にすることは、気の向くままにその日の香りを選んで、マッチでそっと火をつけること。彼女の1日は、こうしてお香を焚くことから始まる。

毎日繰り返しているこのルーティンは、彼女にとってはある種の祈りのような、自分の心のリズムを整えるための大事な習慣だ。お気に入りの香りに包まれるだけで、何だか心がふっと軽くなる感じがする。

そして、そんな彼女には、お香のストックが少なくなると決まって訪れる1軒のお店がある。それは「香り」の専門店——お線香やお香などを扱う『香十』だ。

01

440年の歴史をもつ「香り」の専門店

荻窪駅北口の教会通りに佇む『香十』は、創業440年の歴史を持つ「香り」の専門店。入口の扉を開けると、お店の中からふわりと優しく繊細な香りが漂ってくる。思わず大きくを息を吸い込みたくなってしまうこの上品な香りは、店内にずらりと並ぶお線香やお香などの香りが折り重なっているのだという。

オリジナルの線香やお香に加え、色とりどりの香炉や様々なデザインの香立てが並ぶ店内は、香りにまつわるアイテムたちを香って、見て楽しめる空間。今日はどの香りを買って帰ろうか、と次から次へと選んでいると、あっという間に時間が過ぎてしまう。

彼女がこの香十にはじめて来店したのは、母親がここで購入したお香やお線香を長年愛用しているのがきっかけだ。幼いころはあまり気にしていなかった和のほのかな香りが、歳を重ねるにつれ、気付けば大切な癒しとなっていたのだった。

荻窪駅北口から教会通りを進むと現れる暖簾が目印
荻窪駅北口から教会通りを進むと現れる暖簾が目印
店内にはお香のほか、線香や香皿、匂い袋など香りにまつわる幅広いアイテムが揃う
店内にはお香のほか、線香や香皿、匂い袋など香りにまつわる幅広いアイテムが揃う
伝統の技術で調香したフローラルの香りが楽しめる「十右衛門 香りの小箱(¥1,320/税込)」
伝統の技術で調香したフローラルの香りが楽しめる「十右衛門 香りの小箱(¥1,320/税込)」
フランスの人気フレグランスブランド「エステバン」のインセンス(¥1,320~/税込)
フランスの人気フレグランスブランド「エステバン」のインセンス(¥1,320~/税込)
02

「私」を印象づけてくれる香り

一口に香りと言っても、匂い袋のように常温のままで香るもの、燃やして香りを楽しむお香など、その種類は多岐に渡る。中でも、彼女のお気に入りは、名刺入れに忍ばせる事で名刺に香りを纏わせることのできる「名私香」だ。

取り出す際にほんのりと立ち上る香りは、名刺を渡す相手にも喜んでもらえることが多く、それをきっかけにコミュニケーションが生まれることも少なくない。主張しすぎず、けれどしっかりといい香りを届けてくれる名私香は、オフィスでもプライベートでも彼女の必需品となっている。

伽羅や白檀といった伝統的な香りに加え、ローズやムスク、フローラルブーケなどの華やかな香りもラインナップされているこの名私香は、バッグやポーチ、お財布などに入れて楽しむこともできる。また、店員さん曰く、シャツの胸ポケットに忍ばせる男性のお客さんもいるのだという。

落ち着いてしっとりとしたムスクやローズなどの7つの香りの「名私香(¥385/税込)」
落ち着いてしっとりとしたムスクやローズなどの7つの香りの「名私香(¥385/税込)」
名私香は、ちりめんやオーガンジーなどの素材で作られたケースに入れて、ポーチやポケットに入れても
名私香は、ちりめんやオーガンジーなどの素材で作られたケースに入れて、ポーチやポケットに入れても
渦巻き型のお香は長時間香りを楽しむことができ、広い部屋でも香りが広がりやすいのが特徴
渦巻き型のお香は長時間香りを楽しむことができ、広い部屋でも香りが広がりやすいのが特徴
お香を寝かせるタイプの香炉は、灰が飛び散りにくいので置く場所を選ばず使える
お香を寝かせるタイプの香炉は、灰が飛び散りにくいので置く場所を選ばず使える
鳥獣戯画や雀など、つい手元で愛でたくなってしまうかわいい絵付けの香炉
鳥獣戯画や雀など、つい手元で愛でたくなってしまうかわいい絵付けの香炉
03

香りを楽しみながら、くゆらす煙にも癒されて

この日、彼女が買って帰ることにしたのは、金木犀や藤、水仙、蜜柑などの和花の香りをイメージしたスティックタイプのお香「かゆらぎ」。「さくら」と「柘榴」の2つの香りで悩んでいる彼女に、店員さんが優しく声を掛けてくれる。

「よろしければ、焚いて香りを確かめられますか?」

また香りの印象が変わりますから、と提案してくれた店員さんが柘榴のスティックに火をつけると、ふわりと瑞々しい香りが広がる。

「わあ、甘酸っぱくてジューシーな香り! ますますどっちにするか迷います……」

「お香によって立ち上る煙のお色も違いますから、ぜひ燃えていく様子も香りと併せて楽しんでみてくださいね」

30年以上に渡りこの荻窪の地と共に歩んできた香十は、街に暮らす人たちに長く愛されているお店。地元のお客さんが集うあたたかみのある空間で、彼女も心ゆくまで「和の香り」を選ぶのだった。

和花をイメージした「かゆらぎ(¥1,100/税込)」。14種類の香りからお気に入りを選んで
和花をイメージした「かゆらぎ(¥1,100/税込)」。14種類の香りからお気に入りを選んで
お香専門店ならではの香りが楽しめるオードトワレ「JUEMON(¥13,200〜/税込)」
お香専門店ならではの香りが楽しめるオードトワレ「JUEMON(¥13,200〜/税込)」
お香を立てるための香立も充実。折り鶴や猫などをモチーフにした遊び心が効いたものも
お香を立てるための香立も充実。折り鶴や猫などをモチーフにした遊び心が効いたものも
繊細な花の模様が美しい蜜蝋入りロウソク(¥1,210~/税込)は、海外へのお土産としても人気
繊細な花の模様が美しい蜜蝋入りロウソク(¥1,210~/税込)は、海外へのお土産としても人気

EDITOR’S
NOTE

編集後記

お店に入った瞬間、思わず「いい香り!」と言わずにはいられないお上品な香りが出迎えてくれる香十。伝統的なお線香からフローラルでみずみずしい香りのお香まで、優しい和の香りに満ちた素敵な空間です。

記事の中でもご紹介した名私香やオードトワレは、どれも主張がきつくなくしつこくないほのかな香りでとても素敵。たくさんの種類の香りを実際に嗅いでみたくなるのはもちろん、ずらりと並ぶハイセンスな意匠の香炉や香皿をうっとりと眺めるのも楽しいひとときです。

また、取材時には「かゆらぎ」の柘榴の香りを購入しました。フレッシュなフルーツの甘酸っぱさと清涼感のバランスが絶妙で、毎日うきうきしながら焚いています!

編集部:Mizuki
Editor Mizuki
Editor | 福島みづき
Photographer | 有本真大

SHOP INFO

香十 荻窪のマップ
店舗名
香十 荻窪
住所
東京都杉並区天沼3-6-24 教会通りハウス 1F
アクセス
荻窪駅 北口 徒歩5分
営業時間
10:30~14:00、15:00~18:30
定休日:年末年始
電話番号
03-3393-3308
※ 取材時期や店舗の在庫状況により、掲載している情報が実際と異なる場合があります。 商品情報や店舗の詳細については直接店舗にお問い合わせ下さい。

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